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地球を楽園にする芸術家・増山麗奈のブログ

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画家・ジャーナリスト・映画監督の増山麗奈が社会×アートを取材発信します!

日本美術会で桃色ゲリラ品川支部長発掘!

アトリエの風呂工事が始まり、今日は朝8時からガーガーと壁や床を解体していた。
しかし懲りずに二度寝してしまったので、10時に今度北海道でやるパフォーマンス「桃ゲリニュース」の映像編集を行ってくれたT谷君がアトリエを訪れてくれたとき、私はまだ寝ていたのだ。寝ぼけ眼でコーヒーを入れ、ごちそうする。実はこの瞬間が我がアトリエで本物のコーヒーを入れた歴史的瞬間であった。我ながら結構おいしく入れれるものだな。おいしい豆買ったしな。夢だったんだ・・・・”目覚めのコーヒーを入れれる女”になること。出来る女への階段、着実に登ってます。
T谷君の編集はかなり細かくこだわって仕事してくれていた。これからこの映像にあわせ竹内知子の一人芝居を埋め込む。編集のタイミングに合わせ台詞が要求される、かなり高度な技術が必要だ。このシーンで竹内は架空のニュース番組のニュースキャスターの役をやるのだが、CMシーンで本音がぽろり。メディアの裏と表を笑おうという企画。

その後アトリエには近所に住むにゃんの韓国人のお友達、M君とそのママが遊びにきてくれる。ベットの上をM君とぽんぽん跳ねるにゃんがうれしそう。ああ、子供も遊びに来れる部屋になったんだな、と感動ひとしお。アトリエに遊びにくるのは変な大人ばっかりだったもんね。M君ママは何故か掃除を手伝ってくれる。サンキュー今度一緒にご飯食べませう。

その後上野の東京都美術館でやっている日本美術会主催のアンデパンダン展を見に行く。展評を依頼していただいたのだ。初めて見るがその作品量に驚かされる。1週間ほどの会期中1万人以上の入場者数があるらしい。歴史も60年、終戦後の1946年から始まった企画で、ずいぶん歴史のある展覧会だそうだ。首藤教之さん(=写真)が島真弓さんとコラボレーションしていた作品がなかなかかわゆい。
日本美術会で桃色ゲリラ品川支部長発掘!_c0046559_1515516.jpg

一面ピンクで出来たインスタレーションなのだが、いい年のおっさんが作ったとは思えないほど少女らしさ、ピースさに満ちている。ピンクのハートの中にいろんな国の言葉で”平和”という意味の言葉が書いてある。っていうか、これ、桃色ゲリラじゃん!社会的な事をテーマにした作品は多かったがどれも強面の作品。言ってみれば「イラクの悲劇、アウシュビッツの悲劇、戦争の悲劇、そしてその絶望ぶり」を怖ーく書いているものが多かった。もしくは妙に明るすぎる平和の絵。一生懸命ものを作っているエネルギーは感じるのだが、なんというか、表面的に感じる。メディアから流れてくる戦争というティピカルなイメージ。それはジャーナリストに任せておいて、絵画、芸術にはもっと根源的な体験や体感から見ている人を揺さぶる事ができる可能性があるのではないかと思う。
首藤さんは「悲しいものを悲しいまま書くのは安直じゃないですか。」と今回ピンクの作品(=写真2)を作った理由を言ってくれる。首藤さんはご自身でも太平洋戦争を体験し、B29が頭の上を飛び、住んでいた町が燃えた体験をお持ちだ。以前子供のとき書いたと言うその空襲の時の空を描いた絵を見せてもらった事がある。その絵は、とても人の心を揺さぶるものだった。私の見ていないものを、この人は感じてきたんだな、と思った。静かで怖い、首藤さんの原体験としての風景だった。そんな首藤さんが、こんなかわいい作品を作るとは恐れ入った!人の中にはとてもピュアな乙女心がある。それは好きな人と一緒に居たらうれしいなーとか、抱きしめられたらうれしいなーとか、当たり前の気持ちだ。でも、大人になるにしたがって、そんな自分の心を保てなくなる事が多い。「どうせ、何言ったって信じてくれない。誰も俺の事なんか・」とぐれてしまうのだ。私が「桃色ゲリラ」というピンキーなグループを懲りずにやっている理由は「ぐれなくってもよいじゃん。好きで、いいじゃん。好きな気持ちって素敵な事じゃん。」という人の乙女心に届く表現をしたいからだ。こんな殺伐とした時代がけれど、世界を、人を信じても、いいじゃん!と。それは最初は若い女の子集団という事で発足したが、国や年齢の違いを超え、たくさんの人の乙女心に伝わるといいな、と思う。そしてそれが殺伐とした世界を変えるきっかけになったらな、と思う。若い女の子が乙女である事も難しいこの世の中、首藤さんみたいなおっさんの中にこんなかわいい気持ちが残っていたとは!おそらく首藤さんがそしてその表現に至るまで、多くの葛藤があったのだろう。それは、なんと言うか、含蓄のあるかわいさ。かわいさの深さが違うと言うか。とっても素敵でした!
という訳で、今日は首藤さんを桃色ゲリラ品川支部長に大抜擢!これからも桃色スピリッツで、世界をかわいくし続けてくださいね♥
そしてもう一つ真剣に思う事は、世界は、強面の表現をし続けていられるほど、今置かれている事態は甘くはないのではないか、という事。今私達の生きるこの世界を襲っているものは今までの尺度で計れるような甘いものではない。私達の時代の絶望はそんなに簡単じゃない。

新高円寺で桃ゲリニュースの稽古。ガッツで進んでます。

アンマンに住むイラク人アーティスト、ハジム・アルブスターニさんから電話があった。「れな、一緒に展覧会をしよう!」
そんなの是非やりたいな。妄想が膨らむ。にゃんと一緒にハジムさんのお宅へ行ったら楽しいだろうな。実はにゃんの本名は”りあん” 凛杏と書く。凛として、杏のようにぷりんとした女の子になって欲しいという願いを込めたの。アラビア語で杏のことを「ミシュミシュ」と言うらしい。ハジムさんはにゃんのこと「れなのミシュミシュ」と噂してくれたんだよね。あーにゃんをハジムさんやハジムさんのお母さんやお姉さんに会わせたいな〜。ハジムさんちで食べたご飯おいしかったしな〜。
と思ったらピースオンのヤッチのブログにハジムさんの書いてくれた私の肖像画が載っているではないか!!(写真)
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どひゃーこのバッファロー的なハジム氏に髭をすりすりされているのが、桃色ゲリラ頭領私っすか!ハジムさんの中にはこんな妄想があったのね!こんなエロくていいのかイスラム教徒!写真はヤッチのブログから拝借。おひげジョリジョリ権ということで了解してチョ。アンマンからも愛されて、幸せです♥桃色スピリッツ、イラク人にも伝わってるよ〜!!!ワールドワイドですー。ハジムさんは桃色ゲリラアンマン支部長に決定!ヤッチ、出発前絵を届けるの遅れてすみません。愛の人質になっていたのもので・・。早く帰ってきてね〜楽しい報告待っているよ。
by renaart | 2005-03-06 02:22

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