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地球を楽園にする芸術家・増山麗奈のブログ

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画家・ジャーナリスト・映画監督の増山麗奈が社会×アートを取材発信します!

毛沢東の器

松濤美術館で、景徳鎮千年展を見る。
毛沢東の器_c0046559_1452432.jpg

毛沢東の為に作られた陶器も展示されていた。
1975年に景徳鎮の最高の職人達を集められた陶器製造秘密部隊7501工房によって作られたシリーズ。毛沢東の読んだ詩から梅の花やら牡丹の花やらの装飾を施し、紙のように薄く、頑丈に作られたシリーズ。
中国国内のコレクターによって集められたそのシリーズは、数億円の値がついたりするらしい。
でも私にはそれはアグリーなものにしか見えなかった。
薄さや白さが逆に、プラスチックぽくみえたりして。

当時その陶器を作っていたという職人さんも中国のテレビに出演してそのすばらしさを語っているのだが、どう見ても田舎の貧しい農村の人々。
最高級の器を作ったのなら、もっと給料もらってもよかったんじゃないかい?
民衆を搾取してつくらせたんでないかい?職人使い捨てかい?



思ってしまいましたよ。

もちろん、好みの問題もあるとは思いますが、大量生産ぽい安っぽさを感じました。
あの食器で食べると、ご飯はおいしく感じない様な気がする、ってのは言い過ぎかなあ?

日本の蒔絵なんか素敵なもの、本当に素敵だと思うんだなあ。「このお弁当を食べて、人々(ってもちろん貴族とか将軍とか豊かな人しか仕えないとしてもね)が幸せな時間を、四季を感じてほしいなあ。」みたいな職人の息づかいと心を感じるんだけどさぁ。粋っていうかさ。

う〜〜〜〜ン。決して批判したくて見に行ったわけでもなく、この間CDを一緒に歌わせていただいたen-Rayさんの故郷でもある景徳鎮についてもっと知りたいなあと思っていったのになあ。なんだか、でした。

もちろん、家でつかっている器よりは、豪華ですが。
by renaart | 2007-08-08 01:46

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